デイゴンドラの悲劇
庭の草むしり…。
取っては生え、取っては生え、取っては生えの日々を送って、
かれこれ三カ月くらいでしょうか。
テトリスをやりすぎた日の就寝時に、
まぶたの裏で勝手にテトリスが動いている…
あれに似ていて、
就寝時、まぶたの裏で草がずるるっと抜かれている感覚が永遠にある。
そこまで自分を追い込んでやってる。
なんとかして、庭いっぱいにデイゴンドラを生やしたい!
庭師さんに褒められたい。
夫の思い描いた庭を完成させたい。
そんな気持ちを胸に、せっせせっせと雑草取りをしていました。
毛虫におびえ(絶対に刺されたくない)、
ミミズにおびえ(この世で一番苦手かもしれないほど怖い)、
いつ起きてくるか分からない息子におびえ。
朝、早くて4時半からやった日もあった。
4時間ぶっ続けでやった日もあった。
首にくっきり日焼けの跡ができた。
雨が降ってきてもお構いなくずぶ濡れのままむしり続けた日もあった。
こんな私、きっと夫も両親も近所の方々も怖かったかもしれない。
(実際夫は私の姉に「何かに取り憑かれているかのように草むしりをしている」と言っていたらしい)
私自身、なぜこんなに頑張っていたのかもよくわからない。
でも、楽しいんですよ。成果が目に見えてわかるし、
雑草を自分のダメなところと結び付けて、
雑草を取るたびに自分のいやなところが無くなっていくような感覚。
気持ちいいのです。
そんな成果もあってか、きれいにデイゴンドラが生えそろってきました。
庭師さんも庭をみてとても驚いていたそうです。
私は庭師さんを驚かせた満足感で心がいっぱいだったのですが、
夫がある日「なんか所々ミステリーサークルできてない?」と言うのです。
ん?
確かにちらりほらりと土が見えてるぞ。なんだろ?
ようく見てみると、そこに生えていたデイゴンドラが茶色になって腐っていて、
綺麗な円を描いている。その円のふちには何やら白い綿のようなものがある。
なにあれ。
数日後、遊びに来た姉もこの異常なミステリーサークルに気が付き、
「これ、みんな同じ形してるね。調べたら出てくるんじゃない?」と言うので、
姉が帰った後調べてみました。
そして判明した病気は…
【白絹病】!!でした。おそらく。
なんか高温多湿な状況におかれるとなるらしいです。
とてもショックな出来事でしたが、
すぐに夫にメールし薬を買ってもらい、まいてもらったので、
これから無事に治っていくか見守ろうと思っております。
確かに今年はお盆もずっと雨でじめっとしていて暑かったな。
あらゆる虫におびえながら草を取っていたけれど、
ある虫までは気を付けることができずにほんとにほんとに後悔しています。
うぅぅ(泣)
私…み…ずむしに…なって…しま…う!!!!っっっうぅぅぅぅ!!!
ただいま全力で治療中で、快方に向かっております。
ダメ!!絶対!!!移しちゃならない!!!!そんな気持ちで。
あれですよね~薬を塗ってるときって、
こうなんでしょう、
患部を自分のダメなところと結び付けて…
薬を塗るたびにに自分のいやなところが無くなっていくような感覚。
そう。
気持ちいいのです。