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2017-01-28

あの空が今ここにある

 

空 雲 キラキラ イラスト 

▲「2016年ふたり展」イラスト アクリルガッシュ

私が生まれるずっとずっと前からある木々がなくなってしまった。

小学生のときに「まっくら森のうた」を歌いながら通ったあの小さな森。
甥っ子と「この木がママでこの木がパパ!
真ん中にいるのがぼく」と言いながら歩いたあの道。
きれいな鳥の鳴き声がいつも聞こえた。

街を便利にするために、その森がなくなってしまった。
千本あまりあった木が、
たったの3日でなくなってしまった。

あの鳥はどこに行ったのかな。
暖かくなるのを土の中で待っていた虫たちは?

反対もせず、止めもせず。
見ていただけの私も同じ罪なのだなと思った。

そして森がなくなり、その空間を埋めるように空がやってきた。

その大きな大きな空はグラデーションがかっていて、
飛行機雲があちこちにみえて、
宇宙を想像せずにはいられない程の壮大な感動が待っていたけれど、
私は感動するたびに、
感動しちゃいけないと自分に言い聞かせる。

朝焼け。
今日も窓から、今までみえなかった
素晴らしいブルーとオレンジのグラデーション。

 

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コメント2件

 はまかぜ | 2017.02.15 17:37

こんにちは。
森が街の開発でなくなってしまったのですね。
千本もあった木がたった3日でなくなるというのは、結構あっという間だなと思います。
完全になくなると、何とも空虚な気持ちになりそうです。
しかし今までは見えなかった綺麗な空が見えるようになったともあり、そこに救いがありますね。
新しくなる街が住民の気に入るものになることを願います♪

 miyu | 2017.02.17 4:09

こんにちは!
そうなんです。私が小学生の時から開発の話はあって、うちなどが反対していたのですが。
空虚で何とも言えない気持ちになります。
森あったっけ?とさえ今思います。
あれから根っこを取って、土を耕しています。すごい振動。
木を切った直後は焼け野が原のようだったけど、今は野菜が作れるんじゃないかと思うようなきれいな畑みたいになりました。

続々と多くの人たちがこちらに引っ越してきています。
まぁ私は両親が楽に暮らせたらそれだけでも救いです。

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